バドミントンと膝の痛み┃解決のための本質はコレ!

バドミントンで膝を痛めてしまった
膝の痛みのせいで、バドミントンが満足にできない

そんな方は意外といらっしゃるのではないでしょうか?

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バドミントンという競技の特性上、膝を痛めてしまうリスクはどうしても付きまといます。

そこでここでは、膝を痛めてしまう原因からその対処法までを、理学療法士の視点からまとめてみました。

少しでも膝の痛みが楽になればと思いますので、よければ参考にしてみてください。

膝の構造を知ることで、バドミントンで痛めてしまう理由がわかる

膝関節には他の関節とは違う特徴があり、実はそれが膝を痛めてしまうことと深く関係しているんです。

まずは、その特徴を知っておきましょう。

痛めやすい理由①:膝関節はとても不安定

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引用元:ネッター解剖学アトラス(原著第3版)P497 株式会社南光堂 著者:Frank H.Netter

膝関節は、脛骨(けいこつ)という骨の上に、大腿骨(だいたいこつ)という骨が乗っているだけのとても不安定な関節。

ちなみに股関節はこのよ構造になっていて、骨盤に大腿骨がしっかりはまり込んでいます。
膝と比べれば、かなり安定していますよね。

IMG 4237 300x400 - バドミントンと膝の痛み┃解決のための本質はコレ!引用元:ネッター解剖学アトラス(原著第3版)P472 株式会社南光堂 著者:Frank H.Netter

膝関節の周りにはいくつもの靭帯が存在し、さらに大きな筋肉がそれを包むように関節を守っています。

膝関節は不安定な関節

これが、膝を痛めやすい1つ目の理由です。

痛めやすい理由②:ズレ・ねじれに弱い

先ほど膝関節の画像を見ていただいたかと思います。

繰り返しになりますが、膝関節は骨の上に骨が乗っているだけの関節。
ズレという動きは関節を崩そうとしますし、ねじれは周りの靭帯や関節の中にある半月板などへの負担を大きくします。

そんな関節がズレた状態で、競技中”グッ”と踏み込む動作をしたらどうでしょう?

膝関節は、いずれ壊れてしまいます・・・。

膝関節はズレ・ねじじれに弱い

それにもかかわらず、その動きが要求されやすい関節なんです。

これが、膝を痛めやすい2つ目の理由です。


膝関節の特徴は・・・

  • 構造的に不安定
  • 不安定な関節にズレ・ねじれが要求される

この2つを少し頭に入れていただいて、バドミントンのどのような動きが危険なのかをチェックしていきましょう。

・どんな動きで膝を痛めたのか
・どんな動きに不安を感じるのか

それを知っておくことが、膝の痛みの解決、また予防には大切になります。

バドミントンで膝を痛めやすいのはどんな時?当てはまるものがりますか?

バドミントンの競技動作に注目し、膝に負担がかかる場面をまとめて行きます。

とっさに踏み込むレシーブ

レシーブで踏み込む時、膝には大きな負担がかかります。

膝にまっすぐ体重が乗っていればそこまで負担はかからないのですが、先ほど説明させていただいたように膝に”ねじれ”が加わると、話が変わってきます。

ありがちなのは、膝がつま先に対して内側に入ってしまう”knee-in”と言われる動きです。

この動きは股関節や体幹の筋力が低下して安定性が保てないため、膝を内側に入れて力を補おうとする時によく見られます。

力が無いことが原因であることが多いので、女性に多くみられます。
もちろん男性でもいらっしゃいます。

ただでさえ体重がかかる動きに加え、姿勢が崩れていれば、それだけ膝を痛めてしまう危険性も高まるということです。

この場合の対処法は、体幹・股関節の安定性を高めて、膝のブレを少なくすることが重要になります。
※詳細は下記でまとめています。

スマッシュで振り抜いた後の着地

スマッシュ後の着地は、例えるならジャンプをして片足で着地をするようなもの。
身体全体で衝撃を吸収しなければ、膝への負担も大きくなります。

通常ジャンプの着地というと、つま先が最初について衝撃を吸収し、その後、足関節・膝関節・股関節が同時に曲がることで、下半身全体で衝撃を吸収しています

仮に足関節や股関節に固さがあり深く曲がってくれなければ、その分を膝が頑張ることになります。

また、つま先で体を支える力が低下していた場合も、衝撃を十分に吸収できなくなってしまいます。

この動作は、ジャンプの着地と似た動きになります。
こちらの”ジャンパー膝”の記事で詳細にまとめていますので、対処法も含めて参考にしてみてください。
【膝の痛み】ジャンプと着地がつらい⇒意外すぎる2つの原因とは 

素早いフットワーク

バドミントンのフットワークで大切なのは、

  • 動き出すときは安定しているか
  • どの方向にも素早く動き出すことができるか
  • シャトルに最短距離で移動できる足さばき
  • ヒットポイントで安定して打つことができるか

この4つです。

安定した姿勢からスムーズに動き出し、再びヒットポイントで安定した姿勢を作る。

ここでも大切になるのは、やはり体幹・股関節の柔軟性と安定性です。

歩行をはじめ体の重心移動は、その90%以上が股関節・体幹で行われています。
体幹は体の中で一番重い場所。
背骨に柔軟性があり、重たい体幹をあらゆる方向に動かすことができれば、それだけフットワークも軽くなるということです。

そして”コア・インナーマッスル”と言われるように、体幹は安定性の要でもあります。

体幹の柔軟性・安定性に乏しいと、毎回相手に姿勢を崩され、打たされているような動きを繰り返すことになります。

そうなれば、当然膝にズレやひねりがの動きが生じるようになってしまうということです。

股関節や体幹がうまく使えていない方の特徴は、”腰の位置が高い”ということです。
股関節が固かったり安定に欠けるため、スタンスを大きくとることができず、腰の位置が高くなってしまいます。
動きの幅も少なく、拾えるはずのシャトルがレシーブ出来なかったり、ラケットも強く振り抜けず”手打ち”になってしまうことも特徴です。

成長期の膝の痛みはオスグッドの可能性も…

成長期にお皿の下の骨の出っ張りが痛む場合は、”オスグッド病”の可能性があります。

成長期は骨の成長が途中なため、骨のでっぱりの部分はまだ軟骨の状態です。

そこには大腿四頭筋(だいたいしとうきん)という太ももの大きな筋肉が付いているのですが、その筋肉が緊張することで軟骨を引っ張って剥(は)がしてしまい、痛みを感じるようになります。

部活を過度に頑張りすぎたり、骨が急激に伸びることで筋肉が緊張すると、痛みが出るようになります。

また猫背のように上半身が丸くなり、重心が後ろにある場合、大腿四頭筋には大きな負担がかかります

スマートフォン・ゲーム・読書などが趣味の方は、猫背姿勢からオスグッドになりやすいかもしれません。

重心が後ろにあると、膝への負担は激増します。
試しに上半身を少しのけぞってスクワットをしてみて下さい。
太ももがパンパンになるのがわかると思います。

※痛みがある方は、無理のない範囲でお願いします。


症状がひどい場合は、病院で状態を確認してもらうようにしてください。
オスグッド用のサポーターなどもあるので、頼ってみるのも1つです。

最後に、バドミントンで膝を痛めてしまわない為に、できることをまとめておきます。

バドミントンで膝を痛めない為に

ここまでお話しさせていただいたように、膝は他の関節の影響を受けて、被害者になることが多いです。
体幹と股関節の機能向上を中心に、体のケアをしていくことが大切になります。

体幹と股関節の柔軟性を確保する

いくら筋力があっても、柔軟性がなければ満足に動くことができません。
まずは体幹と股関節の柔軟性を促していきましょう。

体幹は屈伸・側屈・回旋の3方向が基本的な動きになり、この動きを複合させることで様々な動作が可能になります。

※まずは3方向の柔軟性を促していきましょう。

IMG 4206 1 300x225 - バドミントンと膝の痛み┃解決のための本質はコレ!クラインフォーゲルバッハのリハビリテーション機能的運動療法:基礎編P.14 シュプリンガー・ジャパン株式会社 著者:S.クラインフォーゲルバッハ/B.ズッペー

このように、大きく背骨を曲げたり伸ばしたりします。
10回ほどゆっくり繰り返しましょう。

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体の脇の固さは左右の重心移動と関係しています。
30秒を目安に、しっかり伸ばしていきましょう。

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体幹の回旋が大きくできれば、それだけ膝が捻じれる危険が少なくなります。
同じように、30秒を目安に伸ばしていきましょう。


股関節は、より足を大きく使うために、四股踏みストレッチがお勧めです。

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このようなストレッチを、30秒を目安に行います。

バドミントンでは、足のスタンスが広くとれるほど膝への負担をカバーできます。

予防もかねて、是非取り入れてみてください。

体幹と股関節の安定性を向上させ、膝のブレを軽減させる

柔軟性の次は安定性です。

手足をスムーズに動かすための土台として、しっかりした体幹を目指しましょう。

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対角線上の手と足をまっすぐ伸ばします。

この時、背骨が丸くなったり反ったりしないようにしましょう。

30秒姿勢を保ち、反対の手と足と入れ替えます。

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慣れてきたら膝ではなくつま先で体重を支えてみてください。

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体の側面の筋肉も、しっかり鍛えておきましょう。

お尻が引けたりしないように、この姿勢を30秒保ちましょう。

 
体幹の筋肉は、”バランスを要求されたときに働く”ようになっています。
体幹の安定性は、一瞬でヒットポイントの姿勢を作るためにも欠かせません。

膝を守る筋肉を鍛える

膝を守る筋肉を鍛えることも、もちろん大切です。

月並みですが、太ももの大腿四頭筋を鍛えておきましょう。

①足を伸ばして座ります

②膝の下にクッションを入れます

③そのクッションをつぶすように、膝を伸ばす力を入れます

④5秒力を入れて休んでを、10回繰り返します

また股関節と膝関節の両方の安定性に関わる、大殿筋(だいでんきん)内転筋(ないてんきん)も合わて鍛えておくとベターです。

①あおむけに寝ます

②膝をできるだけ深く曲げ、お尻とかかとを近づけます
(このかかととお尻を近づけるのがポイントです)

③そのままお尻を高く持ち上げます

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④5秒持ち上げて下ろしてを、10回繰り返します

お尻の筋肉を触ってみて、キュッと固くなっていれば上手にできています。

足首の柔軟性改善と、つま先の支持性向上

片足着地の安定性向上のために、足首もチェックしておきましょう。

着地の際、足首に固さがあると膝への負担が大きくなります。

アキレス腱伸ばしでOKなので、30秒を目安にしっかり伸ばしましょう。

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また、つま先で姿勢を保持する筋力も必要になるので、気付いたときに背伸びをするなど、ふくらはぎの筋トレも取り入れてみてください

※補足:バドミントンの競技中に少しだけ意識してほしい事

つま先とお皿の向きがズレている場合、膝にねじれが加わっているといえます。
向きを揃えるようにしましょう。

疲れから膝の踏ん張りが効かなくなると、怪我のリスクが高まります。
休憩をはさんだり、サポーターなどで不安定さを補うことも検討してみてください。

まとめ:バドミントンと膝の痛みについて

バドミントンという競技の特性上、膝の負担との関係は切っても切り離せません。

ただ、その中でも繰り返し痛めてしまう方がいたり、なんともない方もいるというのも事実。

身体を上手に使いさえすれば、膝への負担を大きく軽減できます。

こちらで紹介させていただいた内容の中で、「なるほど」と思えたものがもしあれば、それだけでも試してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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