- ゴルフの最中に膝の痛みを感じる(内側外側問わず)。
- 終わった後、翌日に膝が痛くなる。
そんな方はいらっしゃいませんか?
ゴルフスイングの”ひねる”という動きの特徴と、膝関節の特徴を照らし合わせると、その原因がなんとなく予測できます。
そして、原因が予測できれば予防法も見えてきます。
ゴルフと膝の痛みの関係:それぞれの特徴から見えてくること
まずはゴルフのスイング動作の特徴と、膝関節の特徴を照らし合わせてみましょう。
ゴルフスイングと膝関節の特徴をチェック
ゴルフスイングは一言でいえば”ひねる動き”ですよね。
この”ひねり”という動作が、膝関節とはあまり相性が良くないんです。
膝関節は、本来屈伸運動が得意な関節なので、ひねりを強要されると簡単に壊れてしまいます。
また膝関節は、下図のように骨に骨が乗っているだけのかなり不安定な関節。
引用元:運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学P.141株式会社医学書院 編著:工藤慎太郎
周りの筋肉や靭帯が支えておくのにも、限界があります。
『でもゴルフを普通にやれている人もいるよね?』
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
⇒痛めてしまう方と、そうでない方の違いはどこにあるのでしょうか。
ゴルフで膝を痛めてしまうのはどんな方?
体をひねるという動きは本来・・・
- 体幹
- 股関節
- 足関節
この辺りの関節が得意な運動になります。
ということは・・・
体幹・股関節・足関節が固い場合、膝への負担が大きくなるという訳です。
『普段はデスクワーク中心で、いつも正面を向いている』
そんな方は体をひねる動きが固くなっていることが多いです。
固くなった体で、週末のゴルフ・・・
ちょっと負担が大きそうですよね(^^;
※このような動きの割合になれば、膝への負担は少なくなります↓↓↓
【体を完全にひねった状態を100%とした場合】
- 体幹 → 40%
- 股関節 → 30%
- 足首 →25%
- 膝 →5%
他の関節が本来の動きを発揮すれば、膝はそこまでひねりを要求されないということですね。(あくまで一例です)
他にも、仮に膝の筋力低下がみられ、関節自体が不安定な状態だったとします。
体を動かす際は”不安定な部分が最初に動く”という特徴があるので、膝が不安定で尚且つ体幹や股関節が固い場合、まっさきに動くのは膝ということになります。
ゴルフスイングの度に膝がズレていれば、中で炎症が起きてしまうことにも納得ですよね?
※ちょっと一息・・・
この動きができない場合も、膝への負担が大ききくなります。
①鏡の前に立って、自分の顔を見ます。
②顔はそのまま、体を大きくひねってみてください。
以外と”顔もつられてひねってしまう”という方が多いのではないでしょうか?
体幹と首が一塊になってしまっているので、全部一緒に動いてしまうんですね。
この首と体幹を別々に動かすことが難しいと、膝に大きな動きが要求されるようになります。
次は、ゴルフでの膝の痛みの予防法をチェックしていきましょう。
ゴルフで膝が痛くなる・・・予防方法は?
膝の痛みの予防法を提案させていただきます。
ラウンドに出る前に、準備運動をしっかり行う
一番取り入れやすいのは、準備運動をしっかりやること。
”屈伸・伸脚・アキレス腱伸ばし”といったよくあるストレッチ以外にも、体をしっかりひねるような運動をしておきましょう。
体をひねる
出来れば椅子や床に座って体をひねるようにしましょう。
立って行うと膝まで動いてしまうので、負担になってしまう可能性もあります。
ひねったところで体を止め、30秒程深呼吸をしましょう。
反対も同じようにひねっていきます。
股関節をひねる
股関節のひねり運動を、全身と連動させましょう。
図のように顔と足を逆にひねることで、『股関節→体幹→首』がそれぞれ分離して動いてくれます。
スイングの際は、”顔を固定して体幹と足が動く”という動きが要求されるので、その練習にもなります。
足首回し
足首をクルクル回す準備運動をしっかり行っておきましょう。
(右回り、左回り両方とも)
また定番のアキレスけん伸ばしも忘れずに行っておくと安心です。
脚は体の中で唯一地面と接する部分。
この部分が固いと全身に影響が出ます。
足首固くてバランスが悪い → 体幹に力が入って固くなる → 膝の負担に・・・
というように、膝への負担になることも少なくありません。
普段から固くならないような習慣に心掛ける
普段から、上記で紹介させていただいたようなストレッチを取り入れてみてはいかがでしょうか?
毎日は難しくても、”ゴルフへ行く2~3日前から調節していく”という方法も効果的かと思います。
また月並みですが、デスクワークの方は、仕事の合間に体を動かすことも大切です。
最後に:ゴルフで膝の痛みを感じる方へ
- スイングのときに膝が痛い(内側・外側問わず)
- ゴルフ後に熱を持つ、痛くなる
- 水が溜まる
- 膝裏が張って曲がらない
など症状は様々かと思いますが、基本的な原因は共通している可能性が高いです。
『もしかして体が固いせいかも・・・』と思ったかたは、普段から体を動かしてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※勾配のあるコースの場合は、スイング以外が膝の痛みの原因になっている可能性もあります。よければ下記の記事も参考にしてください。
・膝の外側が痛い方はランナー膝かも・・・?詳細はこちら
・お皿の上下が痛い方はジャンパー膝の可能性も・・・?詳細はこちら
・【膝の痛みの原因】運動不足が心配な方はこちら