【膝の痛みで登山が楽しめない…】知って納得!原因と対処法

登山中や下山後に膝の痛みを感じる・・・

そんな方はいらっしゃいませんか?

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よく『下りは膝への負担が大きい』といわれていますが全くその通りで、関節の中では大事件が起きているんです

ここでは、登山により膝が痛くなる原因と、その対処法についてをまとめています。

納得できる部分もあるかと思いますので、良ければ読み進めてみてください。

登山による膝の痛みの原因:下山時の膝への負担は想像以上

下山の際、膝への負担は相当なもの。
まずは膝の中で何が起きているのかを、まとめて行きましょう。

下山時、膝に起きている大事件

膝関節は、脛骨(けいこつ)という骨の上に、大腿骨(だいたいこつ)という骨が乗っているだけの”不安定な関節”ということを理解しておいてください。

IMG 4238 - 【膝の痛みで登山が楽しめない…】知って納得!原因と対処法引用元:ネッター解剖学アトラス(原著第3版)P497 株式会社南光堂 著者:Frank H.Netter

※骨同士が噛み合っているわけではないので、かなり不安定な構造をしています。

下山するときは足が先行し、ブレーキをかけながら降りていきます
その時、膝にはこんな力が加わっているんです。

※下山の時の足の図です↓↓↓

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下山時は足でブレーキをかけるため、足首の動きは止まります。
しかしそれ以外の部分は前進を続けているので、スネの骨(脛骨:けいこつ)は前に出ようとします。
その結果、膝関節にはズレるような力が加わるんですね。

そしてそんな関節をズラそうとする力から膝を守ってくれているのが、太ももの前の大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、太ももの後ろのハムストリングス、また関節周りの靭帯や半月板なんです。

・大腿四頭筋は、膝の前に壁を作って関節のズレを防ぎます。
・ハムストリングスはスネの骨が前に出ないように、後ろに引き止めておく作用があります。

・・・しかし膝を保護することにも、いつか限界がきます・・・

登山初心者の方ほど、下りの勢いがあります。
大股でどんどん降りれていきますよね?
勢いがあるほど膝もズレやすくなるので、下山中・下山後・翌日に膝の痛みが残りやすくなります。
下山の際は、かかとではなく足裏全体で地面をとらえるよに勧められています。かかとから着地していると、膝への負担はさらに大きくなります。

※膝への負担がかからない下山方法は下記でまとめています。

膝周りの筋肉や靭帯にも限界が・・・

下りで膝がガクガクしてきたら、筋肉が疲れてきている証拠です。
無理を続けていれば、膝を壊す可能性が高くなります。

頑張ってくれていてた大腿四頭筋が限界を迎え、お皿の上下に炎症が起き、痛むこともあるかもしれません。

ハムストリングスにも限界が気て、膝裏がカチカチに・・・。
こわばって膝が曲がらなくなってしまうかもしれません

そして守られるものがなくなった結果、周りの筋肉・靭帯・半月板等が傷つき、膝の内側・外側にも痛みを生むようになるかもしれません。

さらにここで留まればいいですが、膝が使えなくなると今度は股関節や上半身でバランスを保とうとします。その結果、股関節や腰の痛みにも悩まされることも・・・

バランスをとろうを上半身が崩れると、足に体重が上手に乗らなくなります。その結果、O脚やX脚を助長してしまうこともあります。


膝関節にとって一番苦手な動きは”ズレ”です。

股関節を見ると骨に骨がしっかりハマっていますよね?

IMG 4237 - 【膝の痛みで登山が楽しめない…】知って納得!原因と対処法引用元:ネッター解剖学アトラス(原著第3版)P472 株式会社南光堂 著者:Frank H.Netter

それに比べて膝関節は骨が並んでいるだけなので、安定性のかけらもありません。
筋肉が弱まれば、どんどん不安定になっていきます。

登山をされる方の中で、膝の痛みに悩まれている方が多い事にも納得できますよね?

下山に近い動きとして、下り坂・階段の降りる動作についてもこちらで説明しています。

>>【膝の痛み】階段を降りるときがつらい!対処法のすべて 

>>【膝の痛み】下り坂がつらい・・・⇒これをやりましょう!

次は、登る際の膝への負担について少し触れていきます。

登りも膝には負担なの?

下りほど、関節への負担は大きくありません。
しかし、体を持ち上げる必要があるので、太ももの前の大腿四頭筋はかなり疲れます。

太ももの筋肉が疲れやすい登り方と、疲れにくい登り方があるので、そこ点だけまとめておきます。

※例えばこのような姿勢で登ると・・・

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少し極端な例ですが、この図を見ると重心と膝の位置がかなり遠いですよね?
この場合、重心を膝の上まで移動させる力が必要になり、大腿四頭筋が頑張らなければいけません
なので、この登り方は”疲れやすい”です。

※一方こちらの姿勢は・・・

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膝と重心の位置が近いですよね?
この場合は重心を移動させる距離が短いので、大腿四頭筋がそこまで頑張らなくても済みます
つまり、この登り方は”疲れにくい”ということになります。

普段から姿勢が丸かったり、足をどんどん先行させて登っていくような方は、太ももが疲れやすい傾向にあります。
また良い姿勢を意識しすぎて、背骨をまっすぐにして登る方も、疲れやすいです。

思い返してみてください・・・

階段を上るときはどうでしょう?

自然と3~4段先を見て、少し前傾しながら登っていますよね。

それはなぜ?

重心と膝の位置が近くなり、少ない力で楽に登れるからです


登りに関してはこのくらいにして、最後に下山で膝を痛めない為の身体づくりや頼るべきアイテムなどをまとめておきます。

登山による膝の痛み対策①:負担に負けない体づくり

まずは、下山の衝撃に負けない体を目指しましょう。

下山時の歩き方を見直すことが第一

下山で足をつくときは、つま先からかかとまでベタ足で着地しろ”といわれますよね。

この理由は、つま先でしっかりブレーキをかけるためです。

下り坂や階段の降りる時、かかとから降りたらどうでしょう?
かなり膝に力が必要ですよね。それだけ大きな力を発揮しなければ、関節を守れないんです。

なので下り坂や階段は、自然とつま先で踏ん張りながら降りているはずです。

つま先が”つっかえ棒”のように地面を押し返してくれることで、”膝が大き崩れないように止めてくれている”ということです。

足裏全体での着地を心掛けて、つま先でほんの少し踏ん張ることを意識する

これだけで、膝への負担は格段に少なくなります。

いくら筋肉を鍛えるといっても、補える量には限界があります。
まずは膝の痛みの根本である”歩き方”。
そこを見直すことから始めてみてください。

下山時の衝撃を吸収できる柔軟性を手に入れる(ストレッチ)

着地時の衝撃は、全身で吸収しています。
特に背骨は吸収力に優れていて、着地と共に”たわむ”ことで衝撃を上手に逃がしています。

なので背骨が固くなっていれば、膝など他の関節で衝撃を吸収しなければいけなくなり、痛めてしまうわけです。

まずは体幹の柔軟性をしっかり出していきましょう。

①体の脇を伸ばします。

深呼吸をしながら10秒ほど伸ばし、反対も同じように行います。

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②背骨を丸めたり伸ばしたりしましょう。

できるだけしっかり丸くして、しっかり伸ばします。
痛みのない範囲で行ってください。

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不安定な膝ばかりストレッチしていては、より不安定さは増してしまいます。
単純に”痛む場所をストレッチすればいい”というのは、ちょっと危険かもしれません。

『疲労感を取る』という意味で膝周りをストレッチするのは、全然OKです。
ただ柔軟性を出していくという意味では、あまり膝をいじめないほうが賢明かと思います。

ズレない膝を目指すための筋力トレーニング

膝の安定に関わる筋肉の代表は、先ほども説明させていただいた大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と、ハムストリングスです。

※大腿四頭筋を鍛えるには・・・

①足を伸ばして座ります

②膝の下にクッションを入れます

③そのクッションをつぶすように、膝を伸ばしていきます

④5秒ほど力を入れて、少し休む。これを10回繰り返しましょう。

※ハムストリングスを鍛えるには・・・

①アキレス腱を伸ばす姿勢になります。

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②このまま後ろ足に、膝を伸ばす力をギュッと入れます。

③5秒ほど伸ばすように力を入れて、少し休む。これを10回ほど繰り返しましょう。

※膝を伸ばした時に、ももの後ろの筋肉が固くなっていれば上手にできています。

着地の際は、大腿四頭筋とハムストリングスが同時に働いてくれること大切です。
この2つの運動は、2つの筋肉を同時にタイミングよく働かせるための運動になります。
地味ですが効果的なので、良ければ実践してみてください。


膝に負担をかけないための歩き方は少し考えればできますが、体のコンディションを整えるためには事前の準備が必要です。

ストレッチや筋力トレーニングを取り入れながら、痛めない体づくりを目指してみてはいかがでしょうか?

登山による膝の痛み対策②:物に頼るのもアリ

末永く登山を続ける為に、関節を守ってくれるアイテムにたよるのも一つかと思います。

関節の安定させるためのタイツ・サポーター・テーピング

繰り返しますが、膝関節は”ズレ”という動きにとても弱い構造をしています。
サポーターやタイツなどがある方は是非着用してみてください。

テーピングの技術がある方も、ぜひ活用しましょう。

下山後に炎症兆候がある場合はアイシング・湿布を検討

登山中もしくは後に、以下のような症状がみられる場合は、炎症を疑います。

※急性炎症の5兆候。

【発赤・腫脹・灼熱・疼痛・機能障害】

引用元:理学療法士・作業療法士ブルー・ノート基礎編P.286(炎症と免疫) 発行所:株式会社メジカルビュー社 編集:柳澤健

  • 発赤:赤みがある
  • 腫脹:腫れがある
  • 灼熱:熱を持っている
  • 疼痛:動かすと・押すと・何もしてなくても痛みがある
  • 機能障害:動かしづらい・力が入りにくい

応急処置的な炎症の対処法は、以下の4つ。

  • 安静
  • 冷やす
  • 圧迫する
  • 心臓より高い位置にあげる

回復を早めるためにも、できるだけ取り入れてみてください。

また鎮痛目的で湿布を使用するのもお勧めです。
痛みをかばうせいで動きに癖がつくくらいなら、痛みを抑えていつも通り動きましょう。

ひんやりする湿布もありますが、湿布にアイシングの作用は期待できません。
鎮痛剤が塗り込んであるだけなので、あくまで痛みを抑えてくれる目的で使用しましょう。


炎症はが治まれば痛み自体は落ち着きますが、炎症の過程で生じた老廃物が、少なからず関節周囲に残っています。

無理を繰り返していると老廃物が蓄積し、関節自体が固くなってしまう可能性もあります。

炎症に築いた段階で、できるだけケアをしてあげましょう。

まとめ:登山で膝の痛みを感じる方へ

登山で膝が痛くなる可能性は、どなたにもあります。

しかし・・・

  • 下山時はなぜ膝への負担が大きいのか
  • 膝を守るために何をすればいいのか

この2つを理解し対策をとれば、膝への負担をグッと減らすことができるはずです。

是非、これからもあきらめることなく登山を続けてくださいね(^^)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

万一の場合は、病院での治療も視野に入れましょう。
膝の状態を確認して、その方に合った筋トレや動き方などを指導してくれるはずです。
 
 
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